映画『ドライブ・マイ・カー』はおすすめの映画です。

 最近様々な賞の受賞で、また話題になっている、濱口竜介監督、村上春樹原作の『ドライブ・マイ・カー』を観てきたわけですけれども、良かったです。回りくどい長台詞とポエティック(ちょつと中二病)な言い回しを村上春樹から、美しい画面と巧みな場面の紡いでいる感じ、多言語、文化の世界観を監督から、クライマックスをチェーホフの戯曲からとってきたような作品でした。

 クライマックスをチェーホフの『ワーニャ伯父さん』の戯曲の良さに頼り過ぎていることが少し不満でしたが、それ以外は、染みる良い映画でした。アジアの俳優さん達のコラボレーションという面でも、とても気に入りました。

 それから、私は以前なんの気の迷いか、俳優の演技ワークショップなるものに参加したことがあり、台詞を感情を込めずに読み合わせるということは、そこで習いました。実体験としては、変な自分の癖がつきにくく、毎回感情がフレッシュでいやすい、という面はとても良いのです。なので、俳優の方は知っている方も多い稽古方法かと思いますが、おすすめです。